【2023年度版】保育士試験の日程・試験内容・受験資格などについて解説!

【2023年度版】保育士試験の日程・試験内容・受験資格などについて解説!

更新日: 2024/01/26

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はじめに

保育士試験は、保育士資格を取得するための試験です。
保育士試験は筆記試験(2日間)と実技試験(1日)で実施され、前期(4月)と後期(10月)の年2回実施されています。
当ページでは、保育士試験の試験日程や、筆記試験・実技試験の出題科目や範囲・問題数、受験資格や合格率などについて解説していきます。受験される方は、参考にしてみてください。

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2023年試験日程・試験問題は?

試験日程は前期(4月)と後期(10月)の年2回実施!

保育士試験は前期(4月)と後期(10月)の年2回実施されており、各回それぞれで筆記試験と実技試験があります。
2023年度実施の保育士試験の日程についてまとめてみました。

2023年度 前期試験日程

▽【筆記・実技】試験日程と申し込み期間

項目 日程
筆記試験日程 2023年4月22日(土)
【実施科目】
保育の心理学、保育原理、子ども家庭福祉、社会福祉

2023年4月23日(日)
【実施科目】
教育原理、社会的養護、子どもの保健、子どもの食と栄養、保育実習理論
※出題科目で2日間に分けて実施。
実技試験日程 2023年7月2日(日)
申込期間 2023年1月17日(火)〜2月6日(月)
※2月6日(月)消印まで有効(簡易書留に限る)
合格通知 2023年8月4日(金)〜8月13日(日)
※上記の期間に合格通知書が送付されます。

2023年度 後期試験日程

▽【筆記・実技】試験日程と申し込み期間

項目 日程
筆記試験日程 2023年10月21日(土)
【実施科目】
保育の心理学、保育原理、子ども家庭福祉、社会福祉

2023年10月22日(日)
【実施科目】
教育原理、社会的養護、子どもの保健、子どもの食と栄養、保育実習理論
※出題科目で2日間に分けて実施。
実技試験日程 2023年12月10日(日)
申込期間 2023年7月
※詳細が発表され次第掲載いたします。
合格通知 2024年1月
※詳細が発表され次第掲載いたします。

受験料について

受験料:12,950円
(受験手数料12,700円+受験申請の手引き郵送料250円)

※幼稚園教諭免許状所有者等で筆記試験・実技試験が全て免除の方は、2,650円(受験手数料2,400円+受験申請の手引き郵送料250円)となります。

地域限定保育士試験について

一部自治体では、合格した地域(自治体)でだけ働くことのできる地域限定保育士試験を実施しています。
第1回目となった2015年以来、国家戦略特区に指定されている神奈川県、千葉県成田市、大阪府、沖縄県、宮城県仙台市で実施された例があります。試験を実施する自治体は年度ごとに異なり、2017年〜2021年は大阪府・神奈川県のみで実施されています。

2023年の地域限定保育士試験は神奈川県・大阪府・沖縄県で実施される予定です。
実施する自治体によって試験日や申込期間が異なりますので、必ずホームページなどで事前に調べておくようにしましょう。

保育士試験の科目・出題範囲

保育士試験は、筆記試験と実技試験で行われます。
筆記試験の問題は『保育原理や子どもの保健・食と栄養、保育実習理論など9科目』から160問、実技試験の問題は『音楽表現に関する技術、造形表現に関する技術、言語表現に関する技術のうちから2分野を選択』し、実施されます。

筆記試験の科目・出題範囲

筆記試験は各科目100点満点で、うち60点(6割)以上得点すると合格となります。ただし「教育原理」「社会的養護」は各分野50点満点で設定されており、それぞれ30点以上得点すれば合格です。
一度合格した科目はその後3年間は再受験が免除されます。

各科目と出題範囲をまとめましたのでご参照ください。

▽【筆記試験】出題科目・範囲と問題数

出題科目 出題範囲 問題数
保育原理 ・保育の意義
・保育所保育指針における保育の基本
・保育の目標と方法
・保育の思想と歴史的変遷
・保育の現状と課題
20問
教育原理 ・教育の意義、目的及び児童福祉等との関連性
・教育の思想と歴史的変遷
・教育の制度
・教育の実践
・生涯学習社会における教育の現状と課題
10問
社会的養護 ・現代社会における社会的養護の意義と歴史的変遷
・社会的養護と児童家庭福祉
・社会的養護の制度と実施体系
・施設養護の実際
・社会的養護の現状と課題
10問
子ども家庭福祉 ・現代社会における児童家庭福祉の意義と歴史的変遷
・児童家庭福祉と保育
・児童家庭福祉の制度と実施体系
・児童家庭福祉の現状と課題
・児童家庭福祉の動向と展望
20問
社会福祉 ・現代社会における社会福祉の意義と歴史的変遷
・社会福祉と児童家庭福祉
・社会福祉の制度と実施体系
・社会福祉における相談援助
・社会福祉における利用者の保護にかかわる仕組み
・社会福祉の動向と課題
20問
保育の心理学 ・保育と心理学
・子どもの発達理解
・人との相互的かかわりと子どもの発達
・生涯発達と初期経験の重要性
・子どもの発達と保育実践
・生活や遊びを通した学びの過程
・保育における発達援助
20問
子どもの保健 ・子どもの健康と保健の意義
・子どもの発育・発達と保健
・子どもの疾病と保育
・子どもの精神保健
・環境及び衛生管理並びに安全管理
・健康及び安全の実施体制
・保健活動の計画及び評価
20問
子どもの食と栄養 ・子どもの健康と食生活の意義
・栄養に関する基本的知識
・子どもの発育・発達と食生活
・食育の基本と内容
・家庭や児童福祉施設における食事と栄養
・特別な配慮を要する子どもの食と栄養
20問
保育実習理論 ・保育実習理論
・保育実習実技
20問

実技試験の科目・出題範囲

実技試験は「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の3つの分野から2分野を選択し受験します。
1分野につき50点満点中30点以上得点し、2分野で合計60点以上得点すれば合格となります。

各分野の出題内容をまとめましたのでご参照ください。

▽【実技試験】出題分野・範囲と配点

出題分野 出題範囲 配点
音楽表現に関する技術 幼児に歌って聴かせることを想定して、課題曲の両方を弾き歌いする。
課題曲:
・『どんぐりころころ』 (作詞:青木存義 作曲:梁田貞)
・『バスごっこ』 (作詞:香山美子 作曲:湯山昭)
50点満点
造形表現に関する技術 保育の一場面を絵画で表現する。
・表現に関する問題文と条件を試験の当日に提示。
・当日示される問題文で設定された一場面を、条件を満たして表現。
50点満点
言語表現に関する技術 3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、下記の1〜4のお話のうち一つを選択し、子どもが集中して聴けるようなお話を行う。
・「おむすびころりん」(日本の昔話)
・「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
・「3びきやぎのがらがらどん」(ノルウェーの昔話)
・「ももたろう」(日本の昔話)
50点満点

保育士試験の受験資格

受験資格を満たす必要があります。

保育士試験を受験するには受験資格を満たしている必要があります。保育士試験の受験資格は最終学歴により異なります。
詳しくは『保育士試験の受験資格』でまとめましたので参考にしてみてください。

ここでは、保育とは関係ない学校・学部が最終学歴の方の受験資格を簡単に紹介させていただきます。

大卒・短大卒の場合

保育士と関連のない学部、学科であっても国内の4年生大学、短大を卒業していれば保育士試験の受験資格があります。
ただし、教育基本法に基づいていない学校、例えば海外の学校を卒業した方については確認が必要となります。

専門学校卒の場合

『学校教育法に基づいた専修学校であること』『卒業した課程が修業年限2年以上専修課程であること』の両方を満たしていれば、受験可能です。
また、4年制の大学に在学中もしくは中退、短大・専門学校在学中でも条件付きで受験資格を得ることができます。

高卒の場合

1991年3月31日以前に高校を卒業した方は、無条件で受験資格を得られます。
一方で、1991年4月1日以降に高校を卒業した方は、『児童福祉施設で2年以上かつ2880時間以上の実務経験』が別途必要となります。
※例外として『高校の保育科を1996年3月31日以前に卒業した方は実務経験なし』で受験資格を得ることができます。

中卒の場合

『児童福祉施設で5年以上かつ7200時間以上の実務経験』があれば受験資格を認められます。

保育士試験の申請手続きの流れ

保育士試験の申請手続きの流れ

「受験申請の手引き」を取り寄せる

保育士試験に申込にはまず、試験を実施している全国保育士養成協議会へ「受験申請の手引き」を請求します。
「受験申請の手引き」の請求は筆記試験の約3か月前から始まります。申込期間が約1ヶ月しかないので、忘れずに早めに請求するようにしましょう。

請求にはインターネット請求郵送による請求の2つの方法があります。
インターネット請求の方が早く始まり手続きも簡単なので、インターネット請求を利用することをおすすめします。

受験申請書を書く

「受験申請の手引き」には、受験申請書受験料の払込取扱票提出用の専用封筒などが届きます。「手引き」を確認しながら、申請書に必要事項を書き込みましょう。
また、証明写真の貼付けも必要です。
申請後は、受験会場・受験科目などの変更はできませんので、確認しながら慎重に記入しましょう。

必要書類をそろえる

受験申請をするうえで必要となるのは、
@ 受験申請書
A 受験資格を証明する書類
の二つです。
A 受験資格を証明する書類についてはどの受験資格を満たして受験するかによって変わってきますが、概ね以下の通りです。

幼稚園教諭免許状所有者:幼稚園教諭免許状のコピー
各種学校:卒業(見込)証明書または在学期間・単位修得証明書
勤務経験:児童福祉施設勤務証明書

また、必要書類に旧姓が記載されている方は旧姓と現姓の両方が記載されている公印のある戸籍抄本等の原本、再受験の場合は合格科目の免除申請のための書類が必要となります。
少々複雑ではありますが、書類に不備があると最悪、試験を受けられないこともありますので、「手続き」をしっかり確認したうえで、わからないものに関しては全国保育士養成協議会へ確認しながら書類をそろえましょう。

受験手数料を振り込む

「受験申請の手引き」に同封の「3連式払込取扱票」を使って受験手数料を振り込みます。「受験申請書貼付用」と書かれたものを「受験申請書」の裏面に貼り付けて提出します。
払い込みは必ず、郵便局の窓口で行ってください。銀行やATMからの払い込みはできませんので注意が必要です。

受験申請書を郵送する

必要書類がすべてそろったら、提出用の専用封筒に入れて郵便局窓口から簡易書留にて郵送します。
郵便局では、書留・特定記録郵便物等受領証がもらえますので、受験票が手元に届くまで大切に保管しましょう。

保育士試験の合格率・難易度

合格率は20%前後

保育士試験の合格率は20%前後と言われています。以下に過去5年分の受験者数、合格者数、そして合格率をまとめました。

試験実施年 受験者数 合格者数 合格率
令和3年度 83,175人 16,660人 19.96%
令和2年 44,914人 10,890人 24.25%
令和元年 77,076人 18,330人 23.78%
平成30年 68,388人 13,500人 19.74%
平成29年 62,555人 13,511人 21.60%

こうしてみると、高くとも25%を超えず、低いものでは20%を下回る結果となっています。保育士試験は難易度の高い試験と言えそうですね。

保育士試験の難易度が高い理由

保育士試験の難易度が高い一番の理由は、筆記試験で9科目すべてで6割以上得点しなければならないためです。1科目でも落としてしまうと合格できませんので、なかなか厳しい条件であるといえるでしょう。
1度合格した科目は3年間は免除されますので、この制度を使って2〜3年かけて合格を目指す方もいます。

一発合格を目指すのであれば、徹底した試験対策をする必要があります。次で一発合格のコツをご紹介しますので参考にしてみてください。

保育士試験で一発合格を目指すなら

試験対策講座の受講をおすすめします。

保育士試験は、テキストや過去問を購入して独学で試験勉強を進めることも可能です。
ただし、どのテキストがよいのか、疑問に思ったことが即解決できないということも考えられます。
多少費用はかかりますが、一発合格を目指して確実な試験対策で進めたい方は、スクールが開講している試験対策講座をおすすめします。
確実に点数を獲る秘訣や困った時にもすぐに問題解決できるはずです。
気になる方は、受験対策講座のパンフレットを資料請求し、内容をご確認ください。
また、複数スクールで比較検討すると、より自分に合った講座選びができるでしょう。

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