社会福祉士に求められる役割とは?職場による違いについて解説!

社会福祉士に求められる役割とは?職場による違いについて解説!

更新日: 2024/03/05

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はじめに

社会福祉士の活躍の場は多岐に渡りますが、それぞれの職場によって、社会福祉士に求められる役割や仕事内容は異なります。

この記事では、以下のポイントを解説します。

社会福祉士の役割や仕事内容について興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご一読ください。

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社会福祉士とは

高齢男性と若い女性に案内する男性

相談・支援を行う国家資格

社会福祉士は、「社会福祉援助(ソーシャルワーク)」の専門家です。
具体的には、病気、精神や身体の障害、貧困など、さまざまな悩みを抱える方からの相談を受け、解決へ向けた支援を行うことが主な仕事です。

このような生活相談に関連した業務は、社会福祉士の資格を所持していなくても行えます。
しかし、「社会福祉士国家試験」を受けて合格しなければ、社会福祉士と名乗って仕事をすることはできません。

社会福祉士国家試験に関する詳しい情報は『社会福祉士国家試験とは?』にまとめていますので、参考にしてみてください。

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社会福祉士の役割と仕事内容

高齢女性と話す笑顔の女性

職場によって役割が異なる

老人ホームや障害者施設、病院、学校など、社会福祉士の力を必要としている職場は数多く存在します。
職場によって、社会福祉士に求められる役割や仕事内容には違いがみられます。

ここでは、社会福祉士が活躍する代表的な職場を5つピックアップし、職場ごとの役割と仕事内容について解説していきます。

(1)高齢者福祉関連施設

社会福祉士が「生活相談員(ソーシャルワーカー)」として働く高齢者福祉関連施設には、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、デイサービスセンター(通所介護)、地域包括支援センターなどが挙げられます。

高齢者福祉関連施設で社会福祉士に求められる主な役割は、高齢者やその家族が納得してサービスを利用したり、安心して生活を送ったりできるように、相談にのって支えることです。

仕事内容としては、以下の例が挙げられます。

  • 高齢者が施設へ入所するための説明や、手続きのサポートを行う。
  • 入所者(利用者)の金銭面に関する相談を受ける。実際に金銭管理を行うケースもある。
  • 入所者がスムーズに転院できるように、家族との相談や転院先との調整を行う。

こうした生活相談員の業務に加えて、介護士と共に、利用者の日常生活の補助や通院時の送迎などを担当する社会福祉士も存在します。

また、社会福祉士が最も多く勤務しているのが、この高齢者福祉関連施設です。
令和2年度の「公益財団法人社会福祉振興・試験センター」の調査によると、回答者のうち、就労している社会福祉士の39.3%が、高齢者福祉関連施設で勤務しているという結果が出ています。

高齢者福祉施設の仕事内容や求人・給与例については、以下で紹介していますので本記事と合わせてご一読ください。
関連記事:高齢者福祉施設の仕事内容・求人・給与

(2)障害者福祉関連施設

障害者福祉関連施設には、身体障害者更生施設、身体障害者福祉工場、知的障害者更生施設、精神障害者授産施設、精神保健福祉センターなどがあります。

障害者福祉関連施設に勤務する社会福祉士が担う役割は、身体・精神・知的に障害を持つ人が社会のなかで自立した生活を営めるように、また、地域社会の中で快適な生活が送れるように支援することです。

ここでの役割は、「生活上の支援」と「就労支援」とに大きく分けられます。それぞれの仕事内容の例は以下の通りです。

【生活上の支援】

  
「生活指導員」として働き、障害者の身体介護や、掃除・調理などのサポート、生活上の相談にのる。

【就労支援】

  
就労系の障害者施設で「職業指導員」や「就労支援員」として働く。利用者が就労できるように、仕事の能力や面接の訓練、職場探し、就職後の相談業務などを行う。   

障害者福祉施設の仕事内容や求人・給与例については、以下で紹介しています。
関連記事:障害者福祉施設の仕事内容・求人・給与

(3)医療機関

各病院の医療療養病棟、急性期病棟、ホスピス病棟、個人クリニックなど、各種医療機関で働く社会福祉士は、「医療ソーシャルワーカー(MSW)」呼ばれます。

医療機関における社会福祉士の役割は、患者やその家族が抱える問題(精神的・経済的・社会的)について相談を受け、自立した生活を送れるように、また、安心して療養生活が送れるように支援することです。
ただし、病院の受診に関する相談を受けた場合には、必ず医師の指示を仰ぎながらサポートしなければなりません。

医療ソーシャルワーカーの仕事内容の例は以下の通りです。

  • 患者が受診・入院・退院・転院する際の手続きの補助や、心理的不安などに関する相談を受ける。
  • 退院後の患者の在宅療養や生活・経済的不安を解消するためのサポートを行う。医師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、訪問診療や訪問看護を提供する医療機関などとの連携が必要。訪問診療に同行するケースもある。
  • 退院した患者が、もとの職場や学校にスムーズに復帰できるように、企業や学校との調整を行う。
  • 家族を亡くされた方の精神的な相談にのる。生活を立て直すための支援を行う。

医療機関の仕事内容や求人・給与例については、以下で紹介しています。
関連記事:医療機関の仕事内容・求人・給与

(4)児童福祉施設

社会福祉士が働く児童福祉施設には、児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設、児童自立支援施設などの14施設があります。

どの施設に勤務するかによって、社会福祉士に求められる役割は異なります。
例えば、児童養護施設や乳児院、児童自立施設で働く社会福祉士には、預けられている子どもが早く家族のもとへと戻り、親元で穏やかな生活が送れるようにサポートする役割があります。

また、母子生活支援施設に勤務する社会福祉士の役割は、夫との離婚や死別などにより生活に困窮している、家を出ざるを得ない等、生活上の問題を抱える母親(子どもが18歳未満)に対して寄り添い、自立を支援することです。

施設ごとの仕事内容の例は以下の通りです。
【児童養護施設、乳児院など】

  • 「家庭支援専門相談員(ファミリーソーシャルワーカー)」として、子どもの家庭復帰のために環境を整える。保護者の相談を受ける。
  • 「里親支援専門相談員(里親支援ソーシャルワーカー)」として、里親会や児童相談所と連携して里親を探す。里親になった人からの相談にのる。

【母子生活支援施設など】

  • 「母子支援員」として、利用者の育児相談、家事のサポート、就労支援、心のケアなどを行う。

児童福祉施設の仕事内容や求人・給与例について以下で紹介していますので、参考にしてください。
関連記事:児童福祉施設の仕事内容・求人・給与

(5)教育機関

小学校、中学校、高等学校、大学、教育委員会といった教育機関で働く社会福祉士は、「スクールソーシャルワーカー(SSW)」と呼ばれます。

スクールソーシャルワーカーの役割には、問題を抱える児童や生徒を取り巻く環境(地域・友人・家族など)に働きかけて、教職員や保護者と共に問題の解決にあたることが挙げられます。
また、児童・生徒の諸問題を解決することにより、彼らの生活の質(QOL)を向上させることや、子どもたちを健やかに育てるために、学校・地域の環境を整えることも大切な役割です。

以下は、スクールソーシャルワーカーの仕事内容の一例です。

  • いじめ・不登校・暴力行為・貧困などの問題を抱える児童や生徒の問題を解決するために、関係機関(児童相談所、警察など)との連携、個別の家庭訪問などを行う。
  • 保護者や教師への助言や情報提供、相談業務、研修活動などを実施する。

以下で教育機関の仕事内容や求人・給与例について紹介していますので、参考にしてください。
関連記事:教育機関の仕事内容・求人・給与

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今後、社会福祉士に期待される役割

パソコンを操作する女性

今後、社会福祉士にはより一層の役割が期待されています。
どのような役割が求められているのか、見ていきましょう。

社会に潜在する課題の把握と解決

現在の日本社会では、少子高齢化の進行、単身者や生活困窮者の増加など、家族だけではなく地域全体で支えなければならない課題が増加しています。

社会福祉士には、既存の制度ではサポートしきれていない課題や、表面化していない地域の課題を把握し、他の職種や地域住民と連携を取り、解決のために取り組むことが求められています。

「地域共生社会」の実現へ向けた取り組み

厚生労働省は現在、「地域共生社会」の実現を目指しています。
地域共生社会を簡単に説明すると、「世代を超えて人々が繋がり、地域住民の問題を全体的・主体的に支援していく地域を創る」という構想です。
このビジョンの実現へ向けて、社会福祉士が次のような役割を担うことが期待されています。

  • 地域住民へ寄り添い、彼らが生活するうえで抱える課題を把握する。
  • 地域住民が自分の強みを発見し、やる気を向上させるための機会を創る。
  • 関係各所との調整などを行い、地域住民の各種活動をサポートする。 など

スクールソーシャルワーカーとしての一層の活躍

スクールソーシャルワーカーとしての社会福祉士の役割への期待も、より大きくなっています。
この背景には、いじめや虐待、性的マイノリティなど、児童・生徒たちを取り巻く問題の多様化や深刻化が挙げられます。
子どもたちが抱える複雑な悩みの解決に向けて、福祉援助に関する高い専門性を持った社会福祉士の活躍が求められているのです。

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まとめ

職場によって異なる社会福祉士の役割や仕事内容についてご紹介しました。
勤務する職場がどこであったとしても、人々の困りごとを解決に導く社会福祉士は、「人の役に立ちたい」と望む方にとって非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

社会福祉士として働き社会貢献するためには、国家試験に合格する必要があります
しかし、社会福祉士国家試験の合格率は30〜40%程度であり、難易度の高い試験として知られています。
出題範囲も幅広いため、独学での受験勉強に不安を感じる方も多いことでしょう。
各スクールでは、社会福祉士国家試験に向けた受験対策講座が開講されています。
「効率よく勉強して、確実に合格したい」とお考えの方は、受講を検討されてみてはいかがでしょうか。

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